ADHD特有の謎の時間感覚を矯正する
時間の感覚がおかしい
ADHDの人にありがちだと思うのですが、私は時間の管理が本当に苦手です。
休職前のことを思い出すと、仕事でも納期までのイメージがわかないし、プライベートでも出かけたい時間に出かけられることがほとんどありませんでした。
そしていざ出かけてみると忘れ物はするし、なぜかカバンの中に靴下が片方だけ入っているなんてことも。
さらには時間を忘れて何かをやり続けるというのもあります。10時半ごろから23時過ぎまで飲まず食わずで編み物をしてしまったこともあります。
そんなですから、謎の時間感覚をどうにかせねばと思っていました。
よくあるADHD本の対処法
ADHDの対策本だと「15分前倒しで行動する」などの記述がありますが、私にとってはそれはなんの解決策にもなっていないのです。なぜなら、それができたらとっくにやっているからです。対策本はこういう実践的でないアドバイスが多いなあという印象です。「わかっていてもできない」という脳みそにこうしたアバウトなアドバイスはあまり意味がないと思います。
「時間の管理スキルを上達させる」方法
そんな中出会った本が「成人ADHDの認知行動療法」(メアリー・V・ソラント、星和書店)です。前半が治療の理論、後半が治療マニュアル(ADHD向けの認知行動療法のグループワークの進め方)になっており、セラピスト向けの本なのですが当事者でも十分役に立っています。
例えば、時間の管理スキルをあげるためのワークとしてこのようなものがあります。
まず仕事に出かける支度をする時間・通勤時間・夕食の支度などにかかる時間を予想して記録し、そのあと実際にかかった時間を計って記録するというものです。
かかる時間の見積もりと実際にかかった時間繰り返して時間への意識を改善するということです。
私は時計盤のふせんやメモを手帳に貼って実践してみました。ちなみに今も続けています。手帳の左ページに予定(見積もった時間)、右ページに実際の時間と行動を記録しています(画像参照)。
時計のふせんはかなり便利です。しばらく前に買って使っていなかったものなのですが、売っているところは限られているようです。そして少しお高いので今はコピーをして手帳に貼りつけています。
やり始めたころはなかなかうまくいかなかったのですが(苦行そのものでした)、繰り返すうちに慣れてきました。その結果、「あれ、気がついたらこんな時間に...何をやっていたんだろう私は」というような、謎の空白時間がほとんどなくなりました。
おそらくコツは、繰り返しの行動(朝の支度、入浴など)は時間を固定してしまうことだと思われます。決まった行動をする時間を固定すれば余った時間で何をやるかを考えればいいから結構予定を組むのがラクになります。
そして、マストな用事(A・Bとします)を予定にあらかじめ組んでおくと、AをしているときにBを思い出したとしても「Bは予定に組んでいるからいまは考えずにAに集中しよう」と考えられるようになります。よって、思いつきで行動することがなくなるわけです(しかし、Bが魅力的な用事の場合、抗う自信は今の私にはまだありません...)。
この考え方はGTDの理論も参考にしています(「ストレスフリーの整理術」(デビット・アレン))。
時間の管理スキルについてお話ししましたが
時間の管理スキルをあげるトレーニングのひとつを紹介し、自分がどのように取り組んでいるかをご紹介しましたが、まだまだ私も未熟です。
これからも練習を繰り返し、いい方法があれば取り入れ、ライフスキルを上げていきたいと思います。
その後変化があったらまた記事にします。
※追記
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