Life with Bipolar Disorder and ADHD

大体タイトル通りです。ADHD(診断済)+ASD傾向、双極Ⅱ型感情障害を持った私とASDのパートナー(配偶者)との共同生活記録。

双極性障害とADHDをもつ私が瞑想(マインドフルネス)を6か月間続けた感想

はじめに

新年早々突然ですが、瞑想の体験記的なものを書きたいと思います。 ここでいう瞑想とは、仏教色を取り除いたもので、世間的にはマインドフルネスと呼ばれているものです。

瞑想とマインドフルネスの違いについては個人や団体によって違うようですが(マインドフルネス瞑想という言葉もあるくらいですし)、ここでは瞑想と書かせていただきます(文字数が少ないほうがいいと思って)。

瞑想を始めたきっかけ

以前通院していた病院のデイケアで瞑想のプログラムを受けたのが最初のきっかけです。そこで瞑想が身体面・精神面にいい影響を与えるということは理解できました。しかし、引っ越しをきっかけに離れることとなりました。

それから数年後の2019年、家から歩いていける距離に瞑想のプログラムを提供しているところがあることを知り、通うようになりました。

瞑想を始めて得られた(と思われる)もの

色々ありますが、個人的にはものごとを客観視したり集中力を養ったりする訓練ができたことが大きかったと考えています。

具体的には、次のようなことです(いずれも以前比べた場合の個人的な実感です)。

  • 集中力が上がった
  • 段取りがよくなった
  • 過去の出来事を引きずらなくなった
  • 自分の身に起きることに対して動じなくなった
  • 感情の起伏がゆるやかになった
  • コンサータの量が減った

なぜこのような効果を得られるのか

瞑想をする上で重要なのは「今現在に注目すること」と「判断や評価をすることなく客観的に観察すること」です。

例えば、大抵の人にとっては歯磨きは何も考えずにできてしまいますが、瞑想の要素を取り入れてやろうと思うと少し違ってきます。

まず、歯ブラシの先端が歯茎にあたった感覚や唾液が出てくる感覚などその瞬間瞬間に起きたことを観察します(今現在への注目)。 観察するときは、判断や評価の感情は排除し、自分がニュース番組のレポーターになったつもりで行います(客観的な観察)。

瞑想では、基本的に座った姿勢でこれを行います。ここでは具体的な手法については触れませんが、自分の呼吸に注意を向けます。

瞑想に慣れてくると、それを日々の生活に活かすことができるようになります。 今取り組んでいることに集中することができたり、嫌なことがあってもその「嫌だ」という感情を抱いている自分を客観的に観察することができたりします。

瞑想はADHD双極性障害の人に向いている

前項から、注意が散漫しやすいADHDの人には瞑想が向いていると言えます。また、物事の優先順位をつけるのが苦手なタイプの人にもお勧めできます。また、瞑想を続けるとわき起こる感情に流されにくくなります。

例えるなら、どんな雨風にも負けずにそびえ立つ大きな木のような精神状態でいられます。そのため、感情の起伏をコントロールする必要のある双極性障害の人にかなりお勧めできると言えます。

とある学習塾では授業の一環として瞑想を取り入れているようです。海外で瞑想が子供の教育にプラスの効果をもたらすというエビデンスが得られたようで(ソースを忘れてしまいました、見つけたら追記します)、その影響を受けているのかもしれません。

内に向ける注意と外に向ける注意

瞑想における注意には2つの側面があります。ひとつは内に向ける注意(集中した注意*1)、もうひとつは外に向ける注意(開放的な注意*2)です。

これまでお話ししてきた「注意」は内に向ける注意です。それだけでも受けることのできる瞑想の恩恵はとても多いのですが、同じくらい重要なのは外に向ける注意です。言い換えると、自分の内面に向かって集中するだけでなく、自分の外側にも注意を向けることが大事なのです。

例えば、スマートフォンの地図アプリの「20メートル先を右」などの目先の情報だけではなく、視界を広げて現在地から目的地までの位置関係やルート全体を参照すると安心感が増しますし、どれだけ体力を消耗するかなどの予想もたちます。

そのような物事を俯瞰して見つめる(客観視する)力は作業を遂行する上でとても重要です。そしてその力は瞑想によって養うことが可能だと実感しました。

おわりに

以上、約半年ほど瞑想を続けてきた感想でした。勢いで書いたので読みづらかったかもしれません。すみません。

いろんな本に書いてあることですが、瞑想はまず実践することが大事です。そして、効果を過剰に期待しすぎないことも大事です。

瞑想はちょっとしたスペースがあればできます。そして、継続することが可能です。飽きっぽい私でも1回5分から始めて今では30分以上することもあります。

ぜひ楽しい瞑想ライフを。

おすすめ書籍

自分が読んだ中で参考になった、影響を受けた本を紹介します。

わりと薄めでさっと読めます。瞑想の効果について科学的なエビデンスを示しながら解説している本です。

著者の瞑想プログラムの実況中継という感じの構成です。 対話調で書かれているので読みやすいです。「集中する注意」と「開放的な注意」についても触れられています。「開放的な注意」を鍛えるための音源がついている本はあまりないかと思います。

病院で勧められました。 瞑想を医療の現場に持ち込み、実践レベルに発展させたジョン・カバットジンによる本です。 瞑想に伴いがちなスピリチュアルや宗教的なものを取り払い、その医学的な効果を事例とともに示しています。後半では実践についても触れています。

少し自己啓発本寄りです。Googleで採用された瞑想法についてユーモアを交えながら解説しています。「書く瞑想」と言われるジャーナリングについての説明があります。

もっと瞑想についての理解を深めたい方向けの本です。 日本でも開催されている10日間の瞑想プログラムの内容をまとめたものになります(しかし、本ではプログラムを修了して得られるものは得られないとあります)。 現在、新品はamazonでもhontoでも取り扱いがないようですが、洋書版は手に入ります。Kindle版だと日本語版よりだいぶ安価で手に入ります(The Art of Living: Vipassana Meditation as Taught by S. N. Goenka (English Edition))。

以上になりますが、他に面白いものがあったら追加します。

*1:「Search Inside Yourself」チャディー・メン・タン著による表現

*2:「Search Inside Yourself」チャディー・メン・タン著による表現